『オクトパストラベラー0』登場! シリーズの原点を再構築した最新作を徹底解説

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2025年12月4日、スクウェア・エニックスから『オクトパストラベラー0』が発売された。本作は、全世界累計でおよそ500万本にも及ぶ販売本数を誇る人気J-RPG「オクトパストラベラー」シリーズの最新作であり、さらに、2020年にリリースされたスマートフォン向けタイトル『OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者』を、物語・システムの両面から大胆に再構築した“リブート作品”でもある。
本作は、前述の『大陸の覇者』をはじめ、シリーズ未経験のプレイヤーであっても入りやすい一方、過去作を知るファンにとっても発見の多いタイトルに仕上がっている。

当記事では、そんな『オクトパストラベラー0』とはどのような作品なのか、そして前身となる『OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者』と比べ、どのような点が変化したのかを、分かりやすく解説していく。

『オクトパストラベラー0』とは?多機種展開&全面再構築の新生タイトル

まず、『オクトパストラベラー0』とはどのようなゲームなのか。
本作の対応プラットフォームは、Nintendo Switch 2/Nintendo Switch、PlayStation 5/PlayStation 4、Xbox Series X|S、Steam、そしてWindows版と幅広い。なお、Xbox版およびPC(Steam・Windows)版はダウンロード専売となっている。

本作は前述のとおり、スマートフォン向けタイトル『OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者』をコンシューマ向けタイトルとして、大幅に再構築した作品である。すでに『大陸の覇者』をプレイ済みのユーザーであっても新鮮な体験が得られるよう、物語・システム・演出の全方位で徹底した再設計が行われている。

故郷が焼け落ちた瞬間から始まる“喪失と再生”の旅

本作の舞台となるのは、シリーズではお馴染みの「オルステラ大陸」。その片隅にひっそりと佇む田舎町――ウィッシュベールから、物語は静かに始まる。

主人公は、豊かな自然に囲まれたこの街で、両親や幼なじみのスティアたちと共に、つつましくも満ち足りた日々を送っていた。しかし、年に一度の聖火祭の日、その幸福は無残にも崩れ去る。平和の象徴である“蒼い炎”が灯されようとした瞬間、突如として正体不明の襲撃者が町を急襲。ウィッシュベールは禍々しい“赤い炎”に包まれ、主人公の世界は一夜にして暗転した。

調査の末、この凄惨な襲撃を指揮したのが、かつて南方異民族との戦いで英雄と謳われた元聖火騎士にして、犯罪者更生を掲げる私兵集団「緋翼」を束ねる男――“英雄”タイタスであることが判明する。

さらにその背後には、芸術の都シアトポリスで名声を欲しいままにする天才劇作家・アーギュスト、強力な麻薬「粉」で街ヴァローレを支配する“大富豪”――“強欲の魔女”ヘルミニアなど、各地を蝕む巨悪たちの存在が浮かび上がってくる。

大切なものを奪った巨大な悪意に対峙するため、主人公は復讐を果たすことを誓う。

さらに主人公は、復讐の旅路と並行して、幼なじみのスティアと協力しながら、焼け落ちた故郷ウィッシュベールの復興にも力を注ぐ。

物語は、喪失と再生を抱えた旅路へと歩みを進めていく。

ここが違う!『大陸の覇者』→『オクトパストラベラー0』 進化の3ポイント

次に、本作『オクトパストラベラー0』が、原作にあたるスマートフォン向けタイトル『OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者』とどのように異なるのかを解説していく。

両作品を比較すると、その違いは大きく 三つのポイント に整理することができる。

ここでは、それぞれの要素がどのように進化し、どのような新しい体験をもたらしているのかを詳しく見ていこう。

キャラメイク×固有ストーリーで没入度UP!新たに描かれる主人公の宿命

前述の通り、本作のシナリオはスマートフォン向けタイトル『OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者』をベースとしている。しかし、単なる移植ではなく、物語の構造や主人公の描き方に明確な違いがある。

まず『大陸の覇者』では、主人公像はほとんど固定されておらず、「聖火神エルフリックの指輪を託された者」という役割だけが定義されていた。パーティの先頭に立つキャラクターが、その都度“選ばれし者”として扱われるという、プレイヤーの編成に依存した仕組みだった。

一方、本作では主人公がひとりのキャラクターとして確立されている。ウィッシュベールで過ごした穏やかな日々、家族との絆、幼なじみのスティアとの関係、そして“蒼い炎”にまつわる宿命——こうした背景が丁寧に描写され、物語を牽引する人格と物語性を持たされている点が大きな違いだ。さらに「キャラクターメイク」により、見た目や声、好きな料理や得意技まで自由に設定でき、プレイヤー自身の個性を反映させた主人公として物語に没入できる。

『大陸の覇者』をプレイした経験があるユーザーでも、新鮮な気持ちで物語を楽しめるよう再構築されている点は見逃せないだろう。

自由度×戦略性が大躍進!新システムで広がる“自分だけのパーティ構築”

また、ゲームシステムの面でも大きな変更と進化が加えられている。本作では、30人いる仲間キャラクターの中から7人を選び、主人公を含めた“8人パーティ”で冒険する形になっている。これまでのシリーズ作品と比べても、パーティ構成の自由度と戦略性が格段に高まっているのが特徴だ。

特に注目したいのが、仲間が習得したアビリティを他のキャラクターにも装備できる“セレクトアビリティ”システムである。これは、キャラクターごとの固有スキルに加え、他者のアビリティを組み合わせることで、新たな戦術や役割を自由に生み出せる画期的な仕組みだ。たとえば、支援役に攻撃的なアビリティを付与して戦闘の幅を広げたり、回復役に補助系アビリティを積んでパーティ全体の安定感を高めたりと、プレイヤーの発想次第で戦略が大きく変化する。

さらに、育成面でも遊びやすさを意識した調整が施されている。パーティに参加していなかったキャラクターにおいても、経験値を受け取れるようになる訓練所システムをはじめ、育成をより快適に、そして深く楽しめるような工夫が随所に盛り込まれている。

これらの変更によって、本作は単なるストーリー追加やビジュアル刷新に留まらず、シリーズファンにとっても新しい戦略性を提供するタイトルへと進化していると言えるだろう。

街づくり要素で冒険がもっと深まる——自由度満点の新要素『タウンビルド』

追加要素は、まだまだこれだけではない。プレイヤーは新システム「タウンビルド」を通して、主人公の故郷であるウィッシュベールを一から復興していくことができる。

建設できる施設の種類は多岐にわたり、どの施設を優先するか、どの区画に配置するかといった判断は、すべてプレイヤーの裁量に委ねられている。
こうした自由度の高さにより、「タウンビルド」はまるでサンドボックス型のシミュレーションゲームさながらの没入感を生み出している。戦いと旅路の合間に、少しずつ故郷が発展していく喜びを味わえる点は、本作ならではの大きな魅力と言えるだろう。

心の奥底に触れる物語とHD-2Dの魔力――誰もが没入する『オクトパストラベラー0』

本作は、長年シリーズを追ってきたファンはもちろん、これまで未経験だったプレイヤーにもぜひ手に取ってほしい仕上がりとなっている。

その理由のひとつが、シリーズの核である「欲望」「力」「名声」といった、人の心の奥深くに触れるテーマだ。それぞれのキャラクターが抱える闇や願い、そこから生まれる衝突や悲劇は、ただのファンタジーに収まらない“重み”を持ち、先が気になってやめどきを失うほどの吸引力を生む。

さらに、HD-2Dによる美麗なビジュアル表現が、プレイヤーを物語へと強く引き込む。光の演出、巧みなカメラワーク、細部まで丁寧に描かれた背景……そのすべてが、まるで絵本と映画の中間のような、独自の没入体験を提供してくれる。

そして、物語を彩る音楽は、まさに必聴。幻想的でありながら情感豊かで、シーンごとにプレイヤーの心を揺さぶる。音を聴くだけで、もう一度その場面を思い出してしまうほどだ。

これらの要素が融合した『オクトパストラベラー0』は、シリーズの魅力を凝縮しつつ、新規プレイヤーにもわかりやすく、そして何より「遊び始めたら止まらない」体験を味わえる一本となっている。

物語重視のゲームが好きな人、ドラマティックなRPGに飢えている人には、まさにうってつけ。

この世界に、一歩踏み込んでみてほしい。

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