今回は、グラビティグループとしてパブリッシングやゲーム開発などのサービスを提供する「グラビティゲームアライズ株式会社」(以下GGAさん)に、新作・観測探索アドベンチャーRPG 『World End Dystopia』(ワールドエンドディストピア)の発売前インタビューを独占敢行!!
情報公開が待たれる本作のスクリーンショットや開発秘話、エピソードを本作の開発者である神﨑喜多さんへお聞きしました。

© 2026 GRAVITY GAME ARISE Co.,Ltd.
作品概要
『World End Dystopia』(ワールドエンドディストピア)
ジャンル:観測探索アドベンチャーRPG
発売元:グラビティゲームアライズ株式会社
ダイバースメディアでは”他のメディアでは読めない・ここでしか体験できない”記事を提供するため独占インタビューをWEBで公開。また、Xやnote版でも幅広くクリエイターの皆さんの生の声とゲームの最新情報、ライターによるレビュー等をお届けしています。
インタビュー | DIVERSE MEDIA
最新情報はX・WEB・note版を要チェック!

『東京サイコデミック』『神箱 – Mythology of Cube -』多くのタイトルを送り出した神﨑さんの経歴を聞く!
※ダイバースメディア…
グラビティゲームアライズ株式会社エグゼクティブプロデューサー 神﨑喜多さん…

本日はよろしくお願いします!改めまして神﨑さんの事業部の設立の経緯をお聞かせください。


▲東京ゲームダンジョン11のGGAさんの出展ブース(左)と、今回インタビューに応じてくださったエグゼクティブプロデューサーの神﨑喜多さん(右)

GGAには2020年に入社。”ゲーム開発事業部”を任されました。この事業部で携わってきたタイトルからいくつか紹介しますね。
まず初めに、日本のホラー映画『リング』や『らせん』に登場する「貞子」のIPをKADOKAWAさんからお預かりして制作した『貞子M 未解決事件探偵事務所』がありまして、ちびキャラで追いかけっこをするようなゲームでした。
※『貞子M 未解決事件探偵事務所」はスマホ向け謎解きホラー脱出アドベンチャーゲームで、連続変死事件の背景にある貞子の呪いを、失踪した探偵の助手となって真相に迫るオリジナルストーリーが展開される。(本作は2023年2月28日にサービス終了)
次にアメリカのプロバスケットボールリーグ「NBA/NBPA」の公式ライセンスを得て開発した『NBA RISE』です。NBAのスター選手たちがカードになって登場し、ゲームが苦手な方でも楽しめるNBAシミュレーションゲームです。
3つ目に紹介したいのが実写とアニメを融合させた『東京サイコデミック』という作品です。この作品はプレイヤーの皆さんからの反響がものすごく多くてお客様の力によって、大きく押し上げていただきました。

© 2026 GRAVITY GAME ARISE Co.,Ltd.
※『東京サイコデミック 〜公安調査庁特別事象科学情報分析室 特殊捜査事件簿〜』
パンデミックの発生により首都封鎖され、その収束後の東京を舞台にした、リアル科学捜査シミュレーションゲーム。

最後に、同時期に開発を進めた『神箱 – Mythology of Cube –』というタイトルです。「世界を創造する」をテーマにパズルとクラフトとバトルを融合させたゲームです。
ラグナロクオンラインを継ぐ作品をつくれないかというスタンスでの開発でした。

© 2026 GRAVITY GAME ARISE Co.,Ltd.
※『神箱- Mythology of Cube-』
プレイヤーは女神に選ばれた”修復者”として5つの国家が存在するゾフィール大陸を舞台に断片化された世界の修復と創造を目指すRPG。


その2作品が同時期だったなんて驚きました。

『東京サイコデミック』は2025年5月に、『神箱』は8月にリリースだったので正直しんどかったなという印象はありましたね。

神﨑さんがゲーム開発の道を志されたきっかけは何だったのでしょうか。

私のキャリアでいうと、もともとはデザイナーだったんですよ。本作『World End Dystopia』はピクセルアートなんですが、スーパーファミコンの『デザエモン』でのドット打ちの知見を生かして制作しています。
飛行機とかキャラクターなんかはババっとうまくつくれますよ(笑)

では、ドット絵がメインとか?

いえ、ドットはおまけといいますか。『神箱』とか『東京サイコデミック』のイラストの原案や指示書などは、私が描いております。それらをもって、各デザイナーさんに昇華していただいているという感じですね。
そして現在、東京ゲームダンジョン11にてダイバースメディアさんにお声がけいただいた、本作『World End Dystopia』の開発をしている…というのがこれまでの大まかな経歴ですかね。
「再生と選択」サバイバル世界での対話を通じて、プレイヤーは最後に何を選ぶのか

本作のタイトルに込められた意味を教えてください。

『World End Dystopia』というタイトルで分かる通り、世界が崩壊したディストピアで“終わりのその先に何を観測するのか”をテーマにしています。
単なる終末世界ではなくてその先に何が残って、何が生まれるのかを問い続けるという意味を込めてネーミングしました。

物語は、文明が終わってしまった後から始まるんですよね?

そうですね。隕石の衝突により土地寒冷化が起きて、世界が凍ってしまうんです。
人間の住むことができない世界に変わってしまって、それまで地球上で暮らしていた生物がほとんど絶滅している世界観です。
主人公であるプレイヤーは人類最後の希望として衛星軌道上にコールドスリープされてるんです。寒冷化が終わって地球に温暖化が訪れたことにより、AIとともに地球へ放たれるところから物語がスタートします。

© 2026 GRAVITY GAME ARISE Co.,Ltd.

本作のジャンル・コンセプトを一言で表すとなんでしょう?

我々は、消えた人類の痕跡を辿る アドベンチャーRPGと呼んでいます。詳しく説明すると、本作は「探索」と「観測」を軸にした体験型ゲームとして開発してます。
なぜ”体験型”なのかっていうと、物語が全5章で構成されていて、その章ごとにゲーム性が変わっていく作りをしています。
・極寒の地に降り立ち、生き残りをかけたサバイバル
・人類がなぜ滅んでしまったのかをひも解く謎解き
・謎解きをしたうえで、人類や地球を元に戻す方法を探す
原始から木工など人類史の様々な時代を人類が滅んでしまった世界で追体験をし、現代や未来といった時代にまで足を延ばします。
最終的に探索と観測を終えたプレイヤーの皆さんには”ある3つの選択”をしてもらって、ゲームのエンディングを迎えてもらいます
地球人類史を再現したうえで何が地球や人類にとって最良なのか考えながら、楽しんでいただければと思います。
(ここで実際のゲーム画面を見せていただいた。)

こちらまだ開発途中なんですが…。

おぉ、ドット絵がすごい!綺麗!

走ったりとか、これがパラメーター表示…コンディションですね。風邪を引いたり病気になったり。このマップだとわかりづらいですね。別のマップにいってみましょう。

本当は歩くとスタミナが減るんですか?

そうですね、それによって体調変化もあります。
広さはこーーーれだけあって…この規模のものがさらに、まだまだあります。

おおお…すごい、広いですね!

雪とか雨もちゃんと降ります。
この“ノーム”という男の子と“E.D.E.N”というAIだけで世界を創るゲームですね。

例えば、敵が出たりとかはするんでしょうか?

生物が滅んでいるので、明確に敵というのはいません。ただ動物を狩ったりはするので、彼らが襲ってきたりはするかもしれませんね。基本的には“探索”して“観測”をするというゲームなので。

© 2026 GRAVITY GAME ARISE Co.,Ltd.

© 2026 GRAVITY GAME ARISE Co.,Ltd.
(この先はまだお見せできない部分もあるということで、ぜひ体験版/製品版リリースを楽しみに待とう!)
壮大なテーマを支えるのは、確かなリアルさ。孤独もあたたかさも感じながら

本作では、どのようなプレイヤー体験を最も大切にされていますか?

自己との対話を体験してほしいというところですね。プレイヤー自身が『World End Dystopia』の世界でも、現実世界でも、世界の一部として存在していられるという体験をしてほしいなと。
雪山のサバイバルという辛いところからはじまって、暖かい地域を見つけたり、人類の痕跡を見ていく内に何か感慨深いものって必ず出てくると思うんですよね。
物語の中の“ノーム”と“E.D.E.N”の対話を経て、自分が思ったことを選択していく。
そして最後に、大きな3つの選択をすることによって世界はどう変わっていくのか。そんな世界と関わるような感覚を、大切にしたい体験として置いています。

世界観・物語の核となるテーマは何でしょうか。

これはですね。「人類の終焉の先にある、再生と選択」というのを大きなテーマとして扱っています。
残念ながら人間はひとりになってしまったけれど、それを助けるAIがいる。けれど、最終的に“ノーム”も“E.D.E.N”も誰かに引き継がないといけないんですよね。生命って永遠ではないので。
それらの関係性を通じて「何を残すべきなのか」を問いかけてきます。これがやはり『World End Dystopia』の最大のテーマで、「再生と選択」そして「何を継承すべきか」ですね。それを問いかけるのが一番のテーマです。

とても壮大なテーマだと感じます。だからこそ最初「生活」から始まるのがプレイヤーとしても入っていきやすいのかなと。

そうですね、階段状になっています。初めは雪山のサバイバルで震えながら、南の方に暖かい場所があるらしいとわかって辿り着くと、そこには緑が広がっている。
それだけでプレイヤーはホッとすると思うんですね。
あぁ、よかった。死んでしまうかと思ったけれど、ちゃんと再生している場所があるんだ、と。
さらにそこには鳥や小動物もいて、餌場があると大きくなって…という見慣れた景色になっていく。
ただ、その中で主人公は「孤独」と戦うことになります。
自分しかいない世界に押し潰されそうになりながらも、AIがいる。「地球を再生する方法を見つけましょう」という目的の元、観測して解決策を探していきましょう、と冒険が進んでいくことになります。

© 2026 GRAVITY GAME ARISE Co.,Ltd.

ビジュアルや演出面で特にこだわったポイントは?

やっぱりこのゲームはリアルを感じてほしいので、世界設定・考証は非常に気を配っています。GoogleあるいはAIの学術的知見を借りて科学的に設計していて、ゲーム内の環境、大気温を演算する「サーマルモデル」と呼んでいるものがあるんですが、その計算式もリアルに近づけています。
一番気を付けている演出部分でいえば、過度な装飾は絶対に行わないということですね。
派手なエフェクトを使ったりということはせず、音楽も、地味に聞こえるかもしれないんですが、中には神秘的で壮大なテーマをもったものや、「瞑想」をイメージした引き寄せられるような音感のものとか。
静けさや余白を感じられる表現をものすごく意識しています。
それによって、プレイヤーに世界を体感してもらいたい。抑制された演出から、この先どうなるんだろうとかいう想像力を引き出すことを重視しています。
見つけた物に対して“E.D.E.N”は簡潔な事実しか言わないんです。何に使えるだとか、具体的な詳細までは言わない。それが考えさせられる余白に繋がると思うんですね。
例えば家族写真を見つけた時、この人は〇〇という人で、データーベースによると家族構成はこうです。という事実のみを突き付けてくる。骨なんかのあからさまなものは見つからなくて、ただ過去の情報に触れるだけ…という静けさであったりとか。
そういったなんとも言えない空気感を生むようなものを、要所要所に配置しています。

そういえば開発にもAIを使われているというのを、ブログの方で拝見しました。
※PlayStation.Blogにて、神﨑さんが執筆されたブログ記事。
たったひとりで始めたゲーム制作。AIとの対話を制作プロセスの一部として取り入れた『World End Dystopia』とはhttps://blog.ja.playstation.com/2026/02/08/20260208-wed/

そうですね、簡単に言えば私が作った一を、AIが十とか百にしてくれるという使い方ですね。
『World End Dystopia』という世界観、どういう時代で、どういうことが起きて…というのはすべて僕が考えています。それをベースにシミュレーションして、さぁどうなる。というのを確認するために置いているというところですね。
「AIを味方に」作品の中でも開発現場でも大きな役割を担う存在と、新時代のゲーム開発とは

本作の着想はどこから生まれましたか?

実は『World End Dystopia』はベースにしている世界線があって、それが『東京サイコデミック』なんです。『東京サイコデミック』の世界線から何百年と経った未来を予想して作り上げた世界、というのがベースです。

世界線が繋がっているということでしょうか?

明確に世界線は同じですね。『東京サイコデミック』の世界観っていうのはパンデミックがあって、しかもそれは日本だけという特殊な世界観で、クーデターも起きて…それらの出来事や要素からシミュレーションして「あの世界観から何百年後という世界はどうなっているだろうか」というのが企画のきっかけです。
かつ、このゲームを作り始めた時にAIの台頭というのが来ていて。じゃあ「AIと人間」というテーマで考えたとき、僕はどっちかというと明るい未来の方が好きなので。
AIと人間が共存する未来はどんな風になるだろう、対立ではなく共存を描くべきではないか。そう思ったときに出たのが「AIとひとりの人間で世界を救おう」…もっと正確に言えば「観測して結論を出しましょう」ですね。それが出発点です。

企画初期と現在で大きく変わった部分はありますか?

基本的に、大きく変わっている部分というのはないですね。
企画を書くときに、(プレイヤーに)何をさせたいかという体感・プロットをまず置くんです。
以前まではそれを開発会社に出していたので、細かい部分の意思疎通で苦労することも多かったんですが、それをひとりでやるとなると、まぁブレることはありません(笑)
東京ゲームダンジョン11で出したものって実質3ヵ月で作っているので、私一人で。
そのスピード感が生まれたのも、ブレないというところが大きいですね。

開発中、最も苦労した点と、それをどう乗り越えたのか教えてください。

マップと大きな世界観、中で実装する機能というのを作り終えたんですが、ゲームってやはりそれだけでは出来なくて。
イベントやストーリー部分、あとはゲーム性ですよね。
おつかいゲーム、探し物ゲームだけでは単調になってしまうので「ゲームとして面白い体感」をどう生むのか。そういった本当の意味での背景考証、レベルデザインがめちゃめちゃ難しいところです。
そこだけはやっぱり人がやらないといけないところですから。
どこに何を配置して、ここでは何をやりたいのかを伝えるのはもちろんのこと、それをお客様が面白いと思えるのか。面白いっていうのは結局共感できるか、とかになってくるので、それがちゃんと伝えられるように作れるか、というのが今一番大変な部分です。
ゲームダンジョンに出展した時の話ですが、基本的にほとんどの方はサバイバルの知識とかがないので、みんな序盤で死んでしまうんですよね。
ミッションで「身体を温めるために焚火を作りましょう」となった時、じゃあ焚火ってどうやって作るんだ、何を集めたらいいんだ、とかがわからないところからスタートする。
プレイされた中にひとりだけサバイバルの知識がある方が居て「はやく身体温めないとマズいですよね!」ってすぐに組み上げてたんですけど、でも多くのお客様はそうならずに序盤でゲームオーバーになってしまって。
自分が思っている世界と、お客様が思っている世界というのは違うんだなというのは強く感じましたね。

© 2026 GRAVITY GAME ARISE Co.,Ltd.

次に、チーム体制や役割分担について可能な範囲で教えてください。

1月からプログラマーさんとデザイナーさんが入って今は3名でやっています。
お二人ともものすごく優秀で。もう爆速で色んなものが出来上がっています。
実際工数がどれくらいかというと、デザイナーさんひとりですが3人~4人分くらいのパワーでやってますし…プログラマーさんも同じく3人~4人分くらいですね。
なので開発規模でいうと15人分くらいのイメージでやっています。

すごいですね!おひとりずつの能力が大変高いというか。

そうですね、それを可能にしているのがやはりAI技術です。
例えば僕でいうと、作業ウインドウに常に5、6枚くらい(AIツールが)上がっている。常に対話と修正と量産をしながら、人間が手を入れないといけないところをしながら進めています。想定よりボリュームは大きくなっていますね。やれるところまでやろうと。
技術の進化を信じて、効率と品質の両立をはかってここまで来れたかなと思っています。

インディー開発ならではの強み・難しさをどのように感じていますか?

インディー開発の強みは……ないですね(笑)

ないですか!

すごく意思疎通がしやすいというのはありますが…やっぱり少人数だとひとりにかかるタスク量が膨大になってきますよね。
インディー開発とはいっても、我々はやっぱり「グラビティゲームアライズ」というパブリッシャーの中での開発なので。環境という意味ではとても恵まれていますが、でもそこで成果を出さないといけない。
そして成果を出すとなると、100%ではダメで、常に120%とか出し切った上で走らないといけないんですね。
強みは唯一あるとすると意思決定がはやいことですが、やっぱり自らがソースコード書いて、シナリオを書いて、絵を描いて…正直な話、しんどいことも多いですね。
開発として達成する、作り上げるという責任は重いです。
少し話がそれますが、今回の『World End Dystopia』のプロジェクトは、新たなアイデア、着想とこれからの新しいゲームの開発手法を見つけるというのも根幹にあります。
従来のパブリッシングというのは『神箱』『東京サイコデミック』でもう出来ている。
じゃあAIが台頭してくる時代において、新しいゲーム制作を模索する必要があるだろう、というのがスタートでもあるんです。
手前味噌にはなりますが、グラビティグループにとって“宝”になりうるプロジェクトじゃないかと。それを今、僕は体現しないといけない。

「実はここに一番時間がかかっている」という意外なポイントはありますか?

ゲームシステムとかよりは、かかったのはゲームの設計ですね。
どういう世界で、どういう物語にするのか、どういう体感を与えるのか、というのに一番時間がかかっていて。構想からでいえば2ヵ月くらい、実際に出してまとめるのに1か月くらいというところでしょうか。
順序としては、まずは世界観。その次に僕が一番描いたのが、ベースの絵ですね。
どういった方向で、どうすればいい画になるか。ベースの絵は結構苦労したところです。

© 2026 GRAVITY GAME ARISE Co.,Ltd.
あれ、じゃあ時間がかかるところはもう過ぎているじゃないか。と思われるかもしれないんですが、先ほど申し上げたレベルデザイン、背景考証、イベント……というところが次に重たいところですね。
ゲームを組み上げている今のタームっていうのが、ほんと地獄のような感じで。結構しんどいですね…足りないところの穴埋め作業から、こういう新しい機能が要るよね、というのも出てきますし。
色んなものを配置してみて、プレイしてみて、をやり続けるという。結構しんどいところです。
消費が当たり前になった現代、世界や自分と向き合う時間を。“彼ら”との穏やかな共存

神﨑さんが考える“良いゲーム”の定義とは?

これめちゃくちゃ難しくてだいぶ迷ったんですが(笑)
ゲームってやっぱりインタラクティブな、最高のエンターテイメントなので。
プレイしてくれた方に何かが残るゲーム。プレイした方の人生に影響があるゲーム。感情でも経験でも考えでもなんでもいいんですけど、ただの消費で終わらない。というのが良いゲームじゃないかなと思っています。

では、本作を通じてプレイヤーに持ち帰ってほしい感情は何でしょうか。

「静かな余韻」と「自分なりの答え」ですね。
その余韻っていうのは、ふと落ち着いて考える時間。その中で「あ、これってこうだったんじゃないかな」っていうのが自分なりの答えになるのかなと。

どんどん先に進めていくソーシャルゲームが台頭している中で、「余韻」というのは個人的にも惹かれる部分があります。

ソーシャルゲームって、僕にとってはやっぱり「消費」なんですよね。あまり記憶に残らなかったりする。脳がオンの状態でプレイしないことも多いので、体感とか記憶に残りにくいんですよね、どうしても。

影響を受けた作品やクリエイターがあれば教えてください。

ゲーム作品でいうと、影響を大きく受けたっていうとまずは『オホーツクに消ゆ』
それから『World End Dystopia』にも繋がるような作品でいうと『MOTHER』シリーズ。糸井重里さんですね。
クリエイターでいうと小島秀夫監督(代表作:メタルギアシリーズ)や、映像業界だと『機動警察パトレイバー』を作っているヘッドギアさん…上げればキリがないくらい、影響は受けてるんじゃないでしょうか。
多分、プレイしてもらうと「この人この作品好きだな」っていうのは要所要所に出てますよ。
※「北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ」…堀井雄二さんがシナリオを手がけたアドベンチャーゲーム。「堀井ミステリー三部作」とも呼ばれる、ミステリーアドベンチャー史に残る名作のひとつ。
※「MOTHER シリーズ」…糸井重里さんがゲームデザイン/シナリオを手がけたRPGゲーム。独特のセリフ回しと世界観で多くのファンを生み出した名作シリーズ。

今回の開発でご自身の中で最も成長を感じた点は?

本当の意味で「ゲームを作れるようになった」というのを感じています。
昔は、絵を描くのもプログラミングをするのも出来るけどこの物量は分業しないと無理だよね、という世界だったんですけど、時代が変わってAIという技術が飛び込んできて、自分以外にも働いてくれる存在ができたのが大きいですね。
複数あるAIの、それぞれの性格が違うがゆえに平均化ができていて、確実なソースがもらえる。よく「AIは嘘をつく」ともいいますが、ちゃんと根拠のある情報まで辿り着くことができるので。
そういったことができるようになって「創る」というのが転換期に来たなと思っています。
なのでそういう意味で「作れるようになった」が成長かなと。

私も少しそうなんですが、AIについてはまだよくわからなくて怖いという人も多そうですよね。

AIは敵と思っている人と、味方と思っている人とで捉え方が違うとは思うんですが「じゃあ神﨑さん、AIってどう思いますか?」って聞かれた時、正直「人類にとっての脅威」だとは思っています。
なぜなら「職業を奪われる」ことは実際にあり得るからです。
ただAIを味方につけた時、これ以上人間にとって最良のパートナーはいないんじゃないでしょうか。
結局、彼ら…僕はAIを「彼ら」と呼んでいるんですが。普段も「さん付け」で呼んでいます。
「彼ら」は私達は道具です、って言うんですよね。私達は人間が楽をするための道具ですよ、と。
そんなAIさんというツールを使って、今ある仕事だとか、アイデア、実現したいことに上手に活用すれば、全然違う世界になるんじゃないかなと。
なんだかAI哲学みたいになっちゃいましたが(笑)

今後もAIを活用した開発というのが、広がっていく可能性もあるわけですね。

ただ、誰でもAIを使えば出来るというわけではない、というのはありますね。
使う人のインプットが良くないと、なかなか良い結果は出ないので、誰もがこのスタイルで作れるのかというと正直難しいところかなと。
本当に簡単なものであれば、AIツールで一発でコードを出すこともできますが、それはあくまで世の中に散らばっているものから組み立てたサンプルコードなので、オリジナルに昇華できるかっていうと、まったく違うスキルが必要ですよね。
専門性、デザイン力、創造力、テクニカル…一発ではいかない世界だということは日々感じています。

ありがとうございます。では最後に、読者・プレイヤーへのメッセージをお願いします!

本作は、5月末に京都で開催されるビットサミットに出展を予定しています。また、体験版の準備も進めておりますし、もしかすると東京ゲームショウにも出展できるかもしれません。
まずはプレイしていただいて。そして購入して遊んでみていただければと思います!なにとぞよろしくお願いいたします!
※BitSummit(ビットサミット) PUNCH 14th
2026年5月22日(金)~24日(日)まで京都で開催される、日本最大級のインディゲームの祭典。
『World End Dystopia』(ワールドエンドディストピア)
ジャンル:観測探索アドベンチャーRPG
発売元:グラビティゲームアライズ株式会社

© 2026 GRAVITY GAME ARISE Co.,Ltd.
ダイバースメディアでは今後も『World End Dystopia』の最新情報を掲載予定です。
続報をお待ちください!


