RGG SUMMIT 2025解禁情報まとめ : 『龍が如く3』リメイク&番外編から『冠婚葬祭展』まで

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2025年9月24日、龍が如くスタジオより生配信で行われたRGG SUMMIT 2025およびRGG DIRECT。本放送では、2009年にプレイステーションPlayStation 3用ゲームソフトとして発売された「龍が如く3」のリメイク作品や、同作の番外編などの情報が解禁された。

当記事では、RGG DIRECTの内容やそこで発表された情報を詳しく掘り下げていく。また、シリーズ20周年を記念して大阪・東京で開催される『龍が如く冠婚葬祭展』についても紹介する予定である。シリーズのファンにとって必見の内容となっているので、ぜひ最後までご覧いただきたい。

発表①『龍が如く極3』発売へ

まず発表されたのは、2009年にPlayStation 3専用ソフトとして発売された『龍が如く3』のリメイク作、『龍が如く極3』に関する情報。『龍が如く3』はシリーズ第3作として開発・販売されたタイトルで、当時のキャッチコピーは「伝説の龍が帰ってきた」。

本作は、時にシリーズの転換点として位置づけられる。というのも本作は、「No.1キャバ嬢をつくろう!」(通称:キャバつく)をはじめ、多彩な遊びを実装し、『龍が如く』シリーズにおける遊びの幅を大きく広げた一作だからだ。ダーツ、ビリヤード、ゴルフといった今では定番となった要素はもちろん、以降のシリーズに欠かせない存在となる「カラオケ」が初めて登場したのも本作となっている。これらの新要素はいずれも、その後の作品群に欠かせないファクターとして根付いていることを考えると、本作はまさに、シリーズの進化を決定づけた重要な作品である。

今回、発表されたリメイク作『龍が如く極3』においても、こうした要素はしっかりと受け継がれている。前述のミニゲームに加え、タイミングに合わせてポーズを決める「プリサークル」や、狙いを定めてストライクを狙う「ボーリング」などの新たなアミューズメントが実装されたほか、UFOキャッチャー、カジノ、賭場、麻雀など、多彩なミニゲームを楽しむことが可能となっている。

ストーリー

近江連合との抗争を終え、桐生一馬は東城会の未来を堂島大吾に託し、遥と共に沖縄へ移住。育ての親・風間新太郎ゆかりの児童養護施設「アサガオ」を営み、桐生は子供たちと穏やかな日々を送っていた。
しかしその平穏は、政府の推進するリゾート開発計画により脅かされることになる。
利権争いに揺れる「アサガオ」、跡目を巡り火花を散らす東城会、そして政界をも巻き込む巨大な陰謀――。
全ての渦が交わる時、桐生一馬の新たな戦いが幕を開ける。
(公式サイトより引用)

本作の物語は、前作・『龍が如く2』において描かれた抗争ののち、東京・神室町を離れ、沖縄で穏やかな日々を送っていた桐生が、再び、裏社会を渦巻く陰謀に巻き込まれていくところから、幕をあける。政府が推進するリゾート開発計画をめぐる陰謀や利権――。それらを追うなかで、桐生の育ての親・風間の知られざる過去や、堂島大吾を取り巻く、FBIの謀略が次々と明らかになっていく。

シリーズの中でも、特に、シナリオ面で高い評価を受けている本作。しかしその評価の大半は、峯義孝のキャラクター性に依拠しているといっても過言ではないだろう。峯義孝は本作のゲストキャラクターで、CVを務めるのは歌舞伎役者・俳優としてマルチに活動する中村獅童氏。株取引や不動産事業で巨万の富を築くクレバーで冷静沈着な表の顔と、その裏に潜む凶暴さとのギャップは、多くのプレイヤーの心を強く惹きつけた。事実、2018年に龍が如く公式が実施したシリーズ総選挙において、峯義孝は第5位にランクイン1。これは、ゲストキャラクターとしては異例の快挙である。

オリジナル版との違い

次に注目すべきは『龍が如く極3』が、オリジナル版と比べてどのように進化しているのかという点である。その違いは大きく2つに分けられる。ひとつは、キャストの変化。もうひとつは、新要素の追加。以下では、それぞれのポイントについて順に解説していく。

オリジナル版との違い①一部キャストの変更

まず挙げられるのは、一部キャストの変更である。たとえば、沖縄に拠点を構える流動一家の組長・名嘉原茂。オリジナル版ではシンガーソングライターの泉谷しげる氏が名嘉原のCVを担当していたが、『龍が如く極3』では、俳優の石橋凌氏が名嘉原を演じる運びとなった。また、この変更に併せて、キャラクターのグラフィックも、石橋氏の外見を反映したものへと刷新されている。

次に、流動一家の一員であり、『龍が如く3』で桐生と行動を共にするヤクザ・島袋力也のキャストも変更となった。オリジナル版では、のちに『龍が如く6』で宇佐美勇也を演じることになる藤原竜也氏が担当していたが、今回の『龍が如く極3』では俳優の笠松将氏が新たに力也を演じる。笠松氏は実写ドラマ『岸辺露伴は動かない』にて、筋肉の神・ヘルメスに取り憑かれた橋本陽馬を怪演し、強烈な印象を残した実力派俳優である。すでに公式サイトでは、笠松氏の外見に合わせて刷新された力也のビジュアルが公開されており、ファンの期待を大いに集めている。

そして最後に紹介するキャスト変更は、なかでも最も話題を呼んだものだ。横浜中華街を牛耳る浜崎組の組長、「ハマの帝王」こと浜崎豪を演じるキャストが、シンガーソングライターの高橋ジョージ氏から俳優の香川照之氏へと変更されたのである。この大胆な人選はインターネットを中心に大きな反響を呼び、多くのメディアを賑わせる結果となった。もっとも、『龍が如く』シリーズはこれまでも「路上の伝説」の異名を持つ格闘家・朝倉未来氏をキャスティングするなど、挑戦的な配役でファンを驚かせてきた歴史がある。今回の香川氏の起用も、その延長線上にある試みといえるだろう。果たしてどのような化学反応を見せてくれるのか、期待は高まるばかりだ。

オリジナル版との違い②新要素 『アサガオライフ』

また、新要素である「アサガオライフ」も見逃せない。ここでは、桐生が運営する児童養護施設「アサガオ」の子どもたちと、日常の家事や遊びを通じて関係を深めていくことができる。オリジナル版『龍が如く3』でも、一部の子どもたちに関わるサブストーリーは用意されていたが、『極3』ではさらに幅広い体験が可能だ。料理や家庭菜園、宿題の手伝い、ミシンがけ、魚釣り、虫捕りなど、多彩なタスクをこなすことで、桐生は父親として、そしてひとりの人間として成長していく。

2023年に発売された『龍が如く 維新!極』では、主人公・斎藤一が、ひょんなことから寝食を共にすることになった少女・遥のために、家事や家庭菜園に取り組む「アナザーライフ」というモードが用意されていた。この「アサガオライフ」は、その「アナザーライフ」のシステムを踏襲したものになるだろう。かつて「アナザーライフ」に親しんだプレイヤーにとっては懐かしく、初めて触れる人にとっても心温まる体験となることは、まず間違いない。

オリジナル版との違い③新要素『最強列伝ツッパリの龍』

最後に紹介するのは、前述の「アサガオライフ」と並ぶ新コンテンツ『最強列伝 ツッパリの龍』だ。ここで桐生は、沖縄の街を守るため、地元のレディースチームと手を組み、数多の敵と熾烈なチームバトルを繰り広げていく。

本コンテンツでは、従来のシステムを踏襲したバトルに加えて、バイクで敵の拠点を駆け抜けて攻略していく戦略性の高いルールも用意されており、その他のルールとはまた違う、スペクタクルな戦闘を体験できる。さらに、仲間の編成に加え、兵器の購入、特攻服やバイクのカスタマイズも可能。『龍が如く極』の「ポケッサーファイター」や『龍が如く極2』の「グランクリエイター」を彷彿とさせる奥深いゲーム性を備えていると言えるだろう。加えて、予約特典として『龍が如く7』『龍が如く8』の主人公・春日一番を仲間に加えられる特別コンテンツも用意されている。シリーズファンにとっては見逃せない豪華な特典となっている。

  1. https://ryu-ga-gotoku.com/cp_vote2018/ ↩︎

発表②『龍が如く3外伝 Dark Ties』

また、『龍が如く極3』に同梱される新作ソフト『龍が如く Dark Ties』の情報も解禁された。本作は、『龍が如く3』および『龍が如く極3』に登場するゲストキャラクター・峯義孝を主人公とした外伝作品である。本作では、ただのビジネスマンに過ぎなかった彼がいかにして東城会の幹部へと成り上がったのか――本編では断片的にしか描かれなかった、その過程を補完する物語が展開される。

ストーリー

峯義孝はベンチャー企業を立ち上げ成功へ導くも、信じた仲間の裏切りにあい、全てを失った。
あてもなく街を歩く中、極道同士の凄惨な抗争を目撃することに。
子分が渡世の親をかばい命を落とす姿――それは損得を超えた、峯が渇望してきた「絶対的な絆」だった。生き残った親分の名は、堂島大吾。日本最大の極道組織・東城会の六代目会長その人だった。
峯は見ることのできない絆を求めて東城会の若衆である神田に近づく。
これは、峯義孝という男が極道の世界に足を踏み入れ、東城会を駆け上がるまでを描いた物語――
(公式サイトより引用)

前述の通り、本作では、ただのビジネスマンに過ぎなかった峯義孝が、なぜ東城会六代目会長・堂島大吾に惹かれたのか、そしてどのようにして東城会の幹部へと成り上がっていったのかが描かれる。過去にもリメイク作品で、本編では描かれなかった部分を外伝で補完する試みは行われてきた。代表的な例としては、『龍が如く極2』で追加されたシナリオ「真島吾朗の真実」が挙げられるだろう。もっとも、「真島吾朗の真実」は、先に発売された『龍が如く0』の物語を補完する色合いが強く、ファンサービス的な側面が大きかった。また、ゲーム性よりもドラマ性を重視した内容となっていたのに対し、本作『Dark Ties』では多数のアドベンチャーパートが用意されていることが明かされており、その点がファンの期待を大きく高めている。

「龍が如く3外伝 Dark Ties」のアドベンチャー

前述の通り、龍が如く3外伝には、豊富なアドベンチャー要素が用意されている。ここでは、その中から「神田カリスマプロジェクト」「地下ファイトクラブ」について解説を行う。

神田カリスマプロジェクト

まず取り上げるのは「神田カリスマプロジェクト」だ。本作では、主人公・峯義隆が、刑務所から出所したばかりの東城会の若い衆・神田の舎弟となるところから物語が始まる。しかし、この神田は、自らの目的のためには手段を選ばない貪欲さを持つ一方で、知恵や知識に乏しく、「義理」や「人情」といった言葉とは無縁の男だった。こんな男に従っていては出世は夢のまた夢だといえるだろう。

そこで峯は、神田から「評判を上げろ」と命じられたことをきっかけに、彼をカリスマに仕立て上げるためのプロジェクトを始動する。プレイヤーは、知恵と機転を駆使し、神田の代わりに様々な依頼や問題を解決。街中の住民たちの悩みを解消していくことで、神田の評判を徐々に高めていく。時には、その住人の人生を左右しかねない、シリアスな問題に直面することもあり、峯がそれに対して、どのように向き合うかもまた、本コンテンツの見どころのひとつとなっている。

さらに、プロジェクトが進むにつれて、神田との関係が深まる「絆ドラマ」が発生する。これは、峯と神田の絆や成長を追体験できる、シリーズファン必見のコンテンツとなっている。神田と峯の関係を描いたものというと、2019年7月末に『龍が如くONLINE』で開催されたイベント「峯義孝という男」のシナリオを思い出すファンも多いだろう。このシナリオでは、「車で包囲網に突っ込んで峯の窮地を救う」神田の姿や、「極道の世界に足を踏み入れたばかりの峯に仁義を教える」神田の姿が描かれていた。
神田カリスマプロジェクトの「絆ドラマ」がこのシナリオの内容に準拠したものになるのかは不明だが、件のシナリオを知るファンは、両者の違いを比較しながら楽しんでみてもいいだろう。

地下ファイトクラブ

シリーズ恒例のプレイスポット「地下闘技場」も、本作では「地下ファイトクラブ」として登場する。ただし、従来の「地下闘技場」とは異なり、多彩なルールで自由にバトルを楽しめるのが特徴だ。

中でも最大の注目モードは、「サバイバル・ヘル」。このモードでは、地下ダンジョンに潜み、無数のハンターたちの猛攻をくぐり抜け、ゴールにたどり着けばクリアとなる。なお、ダンジョン内には数多くの宝が隠されており、これを持ち帰ることで峯を強化できる。宝には攻撃スキルを増やすものや、傭兵を雇えるようにするものなど多彩な効果があり、これらを駆使することで、唯一無二の「峯義孝」を育成することができる。

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