『アクアリウムは踊らない』がNintendo Switch・Steamに登場|人気インディー作が待望の移植リリース

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フリーホラーゲーム『アクアリウムは踊らない』は、2019年に体験版がリリースされて以来、その完成度の高さと独自の世界観によって、多方面から注目を集めてきた。

特筆すべきは、本作が橙々(とうとう)氏という一人の制作者によって、グラフィック・音楽・シナリオ・プログラムのすべてを単独で手がけている点である。この事実は、ゲームファンのみならず、創作活動に携わる多くの人々に大きな驚きと称賛をもって受け止められた。

加えて、橙々氏自身がホラーゲームを「苦手」としているという背景も、作品の話題性を一層高める要因となった。恐怖に対する距離感や異質さが、かえって本作の不穏な空気感を独自のものへと昇華させている。

そんな本作のNintendo Switch版およびSteam版が、2025年10月15日に発売される。基本的な内容は、2024年2月5日にリリースされた完全版に準拠しているが、Switch版およびSteam版ならではの要素も複数追加されることがわかっており、すでにプレイ済みのユーザーにとっても新たな発見がある構成となっている。

本記事では、『アクアリウムは踊らない』の作品概要から最新情報に至るまで、改めてその魅力を紹介する。

『アクアリウムは踊らない』とは

『アクアリウムは踊らない』は、橙々氏によって2019年に公開されたフリーホラーゲームである。物語は、幼馴染とともに訪れた水族館で突如として姿を消したその幼馴染を探すため、少女・スーズが不可解な現象に満ちた異様な水族館を探索していくという内容で構成されている。

本作の大きな魅力のひとつは、個性豊かな登場人物たちにある。主人公であるスーズをはじめ、館長の妻を自称する謎めいた女性「クリス」、剣を携え周囲に戦いを挑む危険人物「レトロ」、そして水族館に閉じ込められている少女「キティ」など、いずれも一筋縄ではいかないキャラクターたちが物語を印象的に彩っている。

これらのキャラクターのデザインおよび立ち絵は、すべて作者である橙々氏自身が手がけており、ホラーというジャンルにありながらも、どこか可愛らしさを感じさせるビジュアルによって、作品全体に独特の緩急と奥行きを与えている。そのビジュアル的魅力は、物語の不穏さとのギャップによって、より一層の不気味さと印象深さを演出していると言える。

Steam・Switch版『アクアリウムは踊らない』は10月15日発売

そんな『アクアリウムは踊らない』のSteam版およびNintendo Switch版は、2025年10月15日に発売される予定である。ストーリーおよび基本的な構成は、2024年2月5日に配信された「完全版」と同一であるが、Steam・Switch版では新規の立ち絵やキャラクターボイスが追加されており、演出面でさらなる深化が図られている。

特に、キャラクターの感情や空気感を繊細に表現するボイスの追加は、物語の不穏さと美しさをより立体的に浮かび上がらせており、既存のファンにとっても新鮮な体験となるだろう。いまなお語り継がれるフリーホラーの傑作が、より洗練された形で蘇るこの機会に、ぜひ『アクアリウムは踊らない』の世界を体験していただきたい。

【NS】アクアリウムは踊らない ゲーマーズ限定版

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