実写映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』が全国公開され、原作ファンはもちろん、幅広い層から注目を集めている。
『ジョジョの奇妙な冒険』本編とは異なる怪異を描く独特の世界観、そして岸辺露伴という強烈なキャラクター性がなぜこれほどの支持を得ているのか。
その人気の理由を、映画版ならではの魅力と共に紐解く。

映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』あらすじと見どころ
この映画は、荒木飛呂彦氏の短編漫画シリーズ『岸辺露伴は動かない』の中でも特に人気の高いエピソード『懺悔室』を実写化した作品だ。
映画最大の見どころは、日常と隣り合わせの「怪異」をリアルな映像で体感できる点にある。
映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』あらすじ
漫画家である岸辺露伴はヴェネツィアの教会で、仮面を被った男の奇妙な告白を聞く。それはあやまって浮浪者を殺してしまったことでかけられた「幸福の絶頂で絶望を味わう」呪いの告白だった。
幸福から必死に逃れようとしているが男はある日、無邪気に遊ぶ娘をみて「心からの幸せ」を感じてしまう。その瞬間、死んだはずの浮浪者が現れ、男は「ポップコーンを街灯より高く投げ、口で3回連続でキャッチできたら呪いを消す」という奇妙な試練に挑まされる。
男の告白にのめりこむ露伴は、相手を「本」にして人の記憶や体験を読むことができる特殊能力「ヘブンズ・ドアー」を使ってしまう。その結果、やがて露伴自身にも「幸福になる呪い」が襲いかかっていることに気付く。
見どころ 原作やアニメ版との違い

映画では、原作やアニメにはないオリジナルの演出を楽しめる。
たとえば映画の後半部分は、オリジナルの脚本で後日談が加筆されていたり、ジョジョ第5部からのオマージュ要素が追加されていたりする。
また全編をイタリアのヴェネツィアで撮影したことや、狭い懺悔室の中で語られるリアリティさが恐怖演出を際立たせ、実写映像ならではの世界観を楽しめる。
岸辺露伴というキャラクターの魅力
岸辺露伴はもともと、荒木飛呂彦氏の「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズ第4部『ダイヤモンドは砕けない』に登場する人気キャラクターである。
彼は単なる主要人物の一人に過ぎなかったが、キャラクターとしての魅力から多くのエピソードがスピンオフ作品で描かれている。
岸辺露伴の個性と人物像

漫画家である岸辺露伴は、人生を執筆と取材に捧げ「リアリティこそが作品に生命を吹き込む」と信じている。
しかしこうした不気味さや常識破りの側面こそが、読者や視聴者にとって「だからこそ気に入った」と感じさせる。
スタンド能力「ヘブンズ・ドアー」の特徴

岸辺露伴の能力「ヘブンズ・ドアー」は対象を「本」に変え、相手の記憶や情報を読み取ることができる。
くわえて他人の人生ページに指示を書き込み、露伴の思い通りに制御可能だ。
スタンド能力の使い方が独特だからこそ、人の内面や隠された動機がストーリーの核心となり物語に深みを与える。
映画やドラマ版での露伴
映画やドラマでの露伴役は高橋一生氏が演じており、その演技力が高く評価されている。

映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』キャスト

岸辺露伴(演:高橋一生)
泉京香(演:飯豊まりえ)
田宮(演:井浦新)
マリア(演:玉城ティナ)
ソトバ(演:戸次重幸)
水尾(演:大東駿介)
映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』公開情報
公開日:2025年5月23日
長さ:110分
監督:渡辺一貴
脚本:小林靖子
音楽:菊地成孔/新音楽制作工房
原作:荒木飛呂彦「岸辺露伴は動かない 懺悔室」(集英社ジャンプ コミックス刊)
関連リンク
公式サイト
公式X(@rohan_movie)
(C) 2025「岸辺露伴は動かない 懺悔室」製作委員会 (C) LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社
『ジョジョの奇妙な冒険 第4部 ダイヤモンドは砕けない』 (C) LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社
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