ベルサイユのばらとは?なぜ今注目されるのか
原作は池田理代子による漫画。1972年の連載開始以来、世代を超え数多くの読者に愛され続けてきた名作である。
フランス革命前後のベルサイユが舞台。激動の時代に生きた、マリー・アントワネットとオスカルの二人の壮絶な愛と人生を描いた物語である。
そんな「ベルサイユのばら」が、2025年1月31日に劇場アニメとして新たに映像化された。なぜ今、再び「ベルサイユのばら」なのか。その魅力をあらためて振り返っていきたい。
原作の魅力。美と悲劇の濃密なストーリー
物語の中心となるのは、男として育てられた男装の麗人オスカルと、若き王妃マリー・アントワネットのふたりである。身分制度や女性の生き方が厳しく制限されていた時代において、自らの信念と葛藤しながら生きるオスカルの姿は、多くの女性の心を掴んだ。
ベルサイユのばらが名作と呼ばれる所以は、単なる恋愛や歴史を描いただけでなく、社会構造や人間の矛盾、権力と自由といった普遍的なテーマを内包している点にある。絢爛豪華な宮廷と、貧困にあえぐ民衆の対比。美と悲劇が交錯する濃密なストーリーは、読み手に強い余韻を残す。
アニメ・実写化・舞台も大成功
濃密なストーリーを背景に、ベルサイユのばらは多彩なメディアで展開され、そのいずれもが高い評価を受けてきた。
テレビアニメでは、原作の繊細な世界観を忠実に再現した作画と、それに合った豪華な音楽が話題を呼んだ。また、前述した通り2025年には劇場アニメとして、現代の技術を用いてリメイクされ再び脚光を浴びている。
また、フランスでは実写映画としても制作されており、国境を越えてベルサイユのバラが持つストーリー性やテーマ、キャラクターが、多くの共感を呼んだ。
中でも特筆すべきは、宝塚歌劇団による舞台化である。本作は宝塚歌劇団の最大級のヒット作となり、社会現象を巻き起こした。
特にオスカル役は、男役スターの象徴的な存在として定着し、現在でも伝説的な演目として再演され続けている。女性のみで構成される宝塚だからこそ表現できる、美と気高さ、そして強さを兼ね備えた世界観は、本作と非常に相性が良かったといえるだろう。
まとめ
ベルサイユのばらは、誕生から半世紀以上を経た今なお、多くの人々の心をとらえて離さない。
2025年の劇場アニメ化は、名作に新たな息吹を吹き込む試みである。かつて読者だった人も、まだ知らない人も、この機会にもう一度その魅力に触れてみてはいかがだろうか。
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